和尚のミニ法話

光照寺の和尚によるミニ法話をお届けします。

和尚様和尚様2

2020/04/23

菩薩行のリレー

写真:宙に浮く地蔵様 はたして着地点はどこか?

天上から地蔵様が見守っておられるからなのか、菩薩行のリレーが行われたという、ちょっといい話がありました。
新潟日報4月9日付け投稿欄「窓」より。
『三男の引越し作業中、車が砂場のようなところでタイヤが埋まり、前にも後ろにも動かなくなってしまいました。途方に暮れていると、中学生の男の子が「車押しますよ」と自転車から降りてきて、歩いておられた2人の女性からも「お手伝いしましょうか」と声を掛けてもらいました。アパート1階の不動産屋さんも、目の前のラーメン屋さんもスコップを持って総出で力を貸してくださいました。もう少しという時に通りがかった男性の車に引っ張ってもらい無事脱出できました。「よかったですね」と一緒に喜んでもらいました。車の男性は「お互い様ですから」と爽やかに去って行かれました。(後略)』
まさしく「大きなかぶ」のお話のようです。雪深い越後の地では雪からの脱出でもよく見かける光景です。「黙って見逃すわけにはいかない」「(手伝いを)しないではいられない」この気持ちが菩薩行のリレーを生んでいくのです。良い行いは伝播するのですね。

2020/04/22

ぜんまい採り

昨朝、寺族さんと一緒に境内裏山のぜんまい採りをしました。1時間ちょっとで写真のような収穫です。今ちょうど出始めです。
ぜんまい採りにはルールがあって、①「短いものは採らない」10センチ以下のものは採らないようにします。数日経てば立派に成長しますから。 ②「1本残しておく」次の年のために残しておくのです。 ③「男ぜんまいはとらない」先っぽの丸まっているところが胞子葉のようになっていて丸まっているものを男ぜんまいと呼んでいます。金〇にような形だからでしょか。これも次の年のために残します。
とは言うものの、ぜんまいがあるとうれしくてつい全部採ってしまいたくなります。私も採り始めは何でもかんでも採ってしまい、「残すんだよ」と声かけられて我に返ったという始末でした。
採った後の作業が大変です。乾かしながら手もみしなければなりません。これは寺族にバトンタッチ! いいとこ取りの朝でした。

2020/04/18

タケノコの初物

昨日、吉野屋の檀家さんからタケノコをいただきました。今シーズンの初物です。
早速家内から調理してもらい、タケノコ味噌汁、タケノコご飯、タケノコと身欠きにしんの煮物でいただきました。掘ったばかりなので、全くいがらっぽさがなく、香りがとてもよいです。
この辺の方々は、春になるときまって「今年のタケノコはどうだろうか?(豊作化凶作かということです)」と話題にします。「去年が凶作だったから今年はいいのではないか」とか「気温が上がっても地が温まっていないからまだ出ないだろう」とか「竹林の手入れがおろそかな山が多いからどうだろう」とか。皆さんタケノコ評論家です。みんなタケノコ、タケノコと騒がしいったらありゃしない。タケノコを食べないと春になった気がしないようで、タケノコは言わばソウルフードなのでしょうね。
当寺の地蔵講では、吉野屋の方々がおとき当番なので、タケノコがふんだんに使われます。今年はコロナウィルスのせいで中止となってしまい、タケノコおときがなくて残念です。
タケノコは今がはしりです。これからどんどんと出るでしょうね。楽しみ楽しみ。

2020/04/13

工事が始まりました。

懸案でありました大門参道改修と駐車場の舗装工事が今日から始まりました。お檀家の皆様の積立による境内整備事業の一環です。「外護の檀越(げごのだんのつ)」のおかげです。本当にありがたいことであります。
昨秋に役員会で決議していただき、皆様にお伝えもしておりましたが、よい時期に入りましたので今日からの作業開始となりました。
参道改修に伴って、地蔵様の移動、門柱の移設が必要となります。今日はあいにくの雨でしたが、地蔵様2体と片側の門柱を移動しました。工事後の門柱は、今より本堂側に下がった位置に立てる予定です。地蔵様の位置も少しずれて向きも変わりますので、大門への車の侵入が楽になります。
この門柱は、先代住職の晋山式の記念にと大島の檀家衆から寄進していただいたものです。右の門柱には「曹洞宗」、左には「光照寺」と入っており、この書は当時の永平寺貫主様の揮毫によるものです。
今後の工事の進捗についてこのブログでお知らせをしていきます。
 

2020/04/10

檀務をテレワーク できるかな?

7都府県に緊急事態宣言が出され、外出自粛要請がなされました。該当の地域の寺院はどうしているのでしょう。
自宅で仕事を行うテレワークが推奨されています。お寺でテレワークというとどうなるのでしょう。ある例がTVで紹介されていました。供養の諷経の様子をスマホで送り、檀家さんは自宅でそれを見ながら仏壇に手を合わせるというものでした。なるほど。
私も必要があればやってみようかと思います。ただスマホはまだうまく使えませんので、指定の時間に本堂でお勤めしますから、自宅でお参りしてくださいということになるでしょうか。当寺では毎日のように月参りに檀家さんに出向きます。お経を上げた後、お茶をいただき談笑してくるのですが、無症状でも感染者はいるということで私の訪問に心配を抱かれている方もおられるのではないかと。こんな方法もあるとお伝えしようかと思います。御布施や志は今度訪問した時にということで。ただ、檀家さんにしてみれば、来なくていいとは言いずらいでしょうね。
遠方の檀家さんの年回法事についてはこの方法を採用して私の方から案内しました。期日を指定していただければ、その日に年回法事の供養をしますよと。このご時世に東京や他県から来山してほしいとは言えませんのでね。

写真 : 本堂前のみずばしょうがきれいです。