和尚のミニ法話

2014/12/26

坊さんを 先生と呼ぶ 葬儀屋さん

先日、葬儀のため東京へ行ってきました。雪国越後と違って、晴れ渡る青空の関東は別世界でした。こんなに天気が違うんじゃ人間の気質や考え方も違うのももっともだと感じました。
東京の葬儀屋さんと打ち合わせをしている中で、「所変われば・・・」で、私たちと違うことがたくさんあって戸惑いました。その中で、私が最も違和感を覚えたのは、「先生」と呼ばれたことでした。教師や医師、代議士などは先生でしょうが、坊さんははたして「先生」なのでしょうか。火葬場の係員からも先生と呼ばれました。
「皆さんはどうして私を先生と呼ぶのですか」と葬儀屋さんに聞いてみました。
「呼んではいけませんか?」
「いやいや、坊主が先生と呼ばれるなんて思っても見ませんでしたので不思議な感覚です。」
「では、ご当地ではどのように呼ばれるのですか」
「『和尚さん』とか『ご住職さん』とか『お寺さま』とかですね。曹洞宗では『方丈さま』ですし真宗では『ご院主さま』とか・・・・」
「そうですか。私どもは普段からそうお呼びしているものですから考えたこともなかったですけれど・・・。住職なのか副住職なのか、和尚さんなのか小僧さんなのか、間違うと失礼なので『先生』なのでしょうかね。」
どうも解せませんでした。
『郷に入っては郷に従え』ですから、言われるままにしてきましたが、どうもしっくりいきません。

写真は、12月25日の本堂前です。正月は本堂から出入りできないでしょうね。