先日、教区集会と称して、教区の方丈さん方と会議兼旅行で万座温泉に行ってきました。天気もまずまずで、次期教区長も決まり、良いバス旅行でした。
お話したいのは、旅行の最後、無事帰ってきてバスから降りるときのことです。忘れ物の無きようにと荷物を点検して降りました。座席の前のアミ袋にごみをそのまま残して降りられた方が数名おられました。私は運転手さんが後で片付けてくれるのだろうとそのまま降りてしまいました。しばらくして振り返ると、私の後から降りた若い方丈さんの手にその残されたごみが握られていて、さも自分の持ち物のようにさりげなく自分のかばんにしまい込まれたのです。運転手に渡すわけでもなく、どなたのですかと聞くわけでもないのです。この光景を目にしたのは、たぶん私だけであっただろうと思いますが、私は彼を立派だなあと思うと同時になんだか自分が恥ずかしくなってしまいました。
「励みて積めよ善根を」とは無常御和讃の一節ですが、善根を積むとき、私なら気負って偉いだろと言わんばかりになるのに、彼のさりげない積善に感服でした。
写真は、志賀草津ルートの横手山頂から望む風景です。