光照寺の大般若会の準備で大変なものの一つが、本堂の荘厳(しょうごん)です。丸柱に柱巻きを掛け、大間の上方四方に水引をぐるりと巻きます。高いところの作業なので梯子を使いますが、普通の梯子では高さが足りないので二連梯子を使います。これがけっこう重くて・・・。さらに高いところが苦手なものですから、一苦労なのです。しかし、今年は手伝ってくれる方がいましたので助かりました。「馬子にも衣装」で、年季の入った本堂も、美しく着飾って見違えるようです。
私たちの服装やお化粧もやはり、きれいに飾ってくれるものですが、時としてお似合いでない場合もありますね。気かざりすぎてゴテゴテであったり、センスが悪くて浮き上がって見えたり。気をつけたいもです。光照寺の荘厳は、まあそこそこなのではないかと思いますが。
お釈迦様の遺言ともいうべき「遺教経(ゆいきょうぎょう)」というお経の中にこのような一節があります。
『慚恥(ざんち)の服は諸々の荘厳に於いて最も第一なりとす。」
慚恥(ざんち)とは、恥を知る心と言いますか、己の至らなさに気づく謙虚な心、あるいは自分のあさましい言動を恥ずかしいことだと反省することです。
着飾るときには、この慚恥の服を真っ先に着なさいとお釈迦様は教えておられます。日々の生活を振り返ると、慚恥を忘れていることが多く、反省しきりです。
「遺教経」は、お釈迦様の最後の説法という意味合いから、亡くなったあとの枕経で読みます。また、釈迦涅槃の仏事でも読みます。
次の日曜日、18日が大般若会です。どうぞお参りください。おいしい精進おときを用意してお待ちしています。