和尚のミニ法話

2024/01/27

布施の原点かな

能登地震の義援金のニュースで、台湾の民間からの義援金が22億円を超えたそうです。親日国の台湾の人はいつも日本に心を寄せてくれてます。東日本大震災の時の義援金は官民合わせて200億円だったそうです。金額もさることながら、義援金に協力した町の人の声に感銘を受けました。それは、「台湾には《あげる方は 受け取る方より もっと幸せ》ということわざがあります。私の僅かなお金が被災地の幸せになり私の幸せになるのです。」という話しでした。
このことわざはまさしく布施の原点といえるのではないでしょうか。日本ですと、もらう方は「申し訳ない」という感情が沸き起こりますが、台湾の方はたとえもらう側であっても、相手を幸せにしているから私も幸せと感じているのではないでしょうか。あげる方は威張る必要はないし、もらう方は卑屈になる必要はないのです。
托鉢もそうですね。雲水が来るのを待ち構えて浄財を入れてくれる方の嬉しそうな笑顔を何人も見た覚えがあります。

写真:地蔵様コレクションより。
   凡人の一句 「大寒や 黙然不動の 笠地蔵」(良秀)