和尚のミニ法話

2023/11/28

お経を一緒に読みましょう

12月10日(日)一日接心坐禅会です。朝食(お粥)は予約制ですが坐禅と諷経は申込不要。お好きな時においでください。

月参りで檀家さんにお伺いすると、私の後から続いてお経を上げる方が何人かおられます。ほとんどは般若心経ですが、ありがたことだなあ、うれしいことだなあと感じ入っています。
Sさん宅ではご夫婦して経本を見ながら心経以外のお経でも私について読んでくださいます。私は葬儀や法事では経本を皆さんに配っておりますが、先日Sさんのご主人が亡くなられた際のお通夜の時に、奥様がお経を声に出されました。その声に引っ張られるかのように式場には少しずつお経の声が広がってきました。法要後の法話の中でこのことをお話し「ご主人も喜んでおられると思いますよ。」と申しました。翌日の葬儀式の後半の開蓮忌供養で般若心経をお唱えしましたら、式場にとても大きな大勢の声が響きました。奥様は感極まった様子で涙ぐんでおられました。葬儀なのに嬉しさがこみ上げてきました。ご親族の方は「お通夜では(声を出すことに)少し遠慮しましたが、今日は供養の為に一緒に読みました。」とおっしゃいました。式場の担当者の方は「変な言い方ですが、晴れやかな葬儀でした。初めての経験です。」と私に伝えてくれました。参加した全員でお見送りすることができた葬儀でした。

写真:般若心経