「〇〇坊主」という言い方はたくさんありますね。乞食坊主、てるてる坊主、なまぐさ坊主、海坊主・・・。
大本山永平寺発行の「傘松」には毎号安居者(修行僧)の随筆が載っているのですが、今月号のR禅兄の随筆の冒頭にこうあります。
『「どんな僧侶を目指したいのか、考えながら修行に励みなさい。」僧侶には色々あり、坐禅を主とする「坐禅坊主」のほかに「作務坊主」「諷経坊主」「説教坊主」「梅花坊主」「葬式坊主」「修行坊主」等々たくさんの例を挙げながら師匠が話してくれました。・・・後略・・・』
うーん、それしかしないというのではなく、得意とするところ、という意味の〇〇坊主なのだと思います。確かにT寺の先代方丈様は「坐禅坊主」でしたしS寺の方丈様はお話がうまくてわかりやすい「説教坊主」です。SA寺の先代方丈様は御詠歌がべらぼうに上手でしたので「梅花坊主」でした。
自分のことに当てはめてみると、どれもそこそこできるけどこれといった得意技のないのが私です。しいて言えば、話はまあまだと思いますが、寺族からは「長い!」と不評を買うこともあります。今は「作務坊主」でしょうか。薪ストーブ用の薪づくりや挿し芽で増やしたアジサイの定植、ときどき草取り。今は外作務に精を出しています。(なまぐさ坊主は昔から変わりませんけどね。)