仏様へのお供えは、まずは香華灯燭(こうげとうしょく)。仏壇前机の中央に香炉(線香立て)を置き、左に花立て、右に燭台を置きます。これらを具足といい、写真のようにそれぞれ一つ置くのを「三具足」、花立てが二つ燭台が二つ計5基置くのを「五具足」と言います。特に、中央に香炉を置くことでわかるように、一番大切なお供えは「香り」なのです。仏様の大好物は香りだということです。普通は線香を立てますが、線香にもさまざまな香りのものがありますね。私は白檀系の香りが好きなのですが、人によってはきついと言われます。「ラベンダーの香り」とか「桃の香り」とかの線香がありますが、人工的な香りのものは好きではありません。
たまに、花とロウソクの位置を間違えておられる方があります。私は師匠から「砂糖桶」と覚えるのだと教わりました。仏様から見て、左に灯・右に華。つまり、さとううけ⇒さとうおけ⇒砂糖桶ということです。ところが仏様から見てというのを忘れて逆にすることがあって叱られたことがありました。
仏壇の前に座ったら、香華灯燭を弁備して、心を静かに落ち着けてから合掌してお参りいたしましょう。