和尚のミニ法話

2021/07/11

雨を聴く

今朝の坐禅会はNさんとMさんのお二人が参禅されました。お二人とも3週連続です。
坐禅中にけっこう強めの雨が降ってきました。雨に気持ちを寄せていくといろんな雨の音が聞こえます。トタン屋根を叩く音、地面を叩きつける音、樋に集まった雨が側溝に注ぐ音、強まったり弱まったりで変わる山の音・・・。
しばらくすると、やがて意識は雨から離れ別のことを思い始めます。雨の音は気にならなくなります。聞こえなくなっていると言ってもいいようです。雨と一緒に坐っている感じです。

大茶の間に鎮座している達磨様、柱の掛け軸には總持信隆禅師の書で「閑坐聴松風(閑坐して松風を聴く)」とあります。今日の坐禅はまさしく「閑坐聴雨音」でありました。
また、あるお寺の伝道掲示板に「山があれば山を観る、雨に逢えば雨を聴く」とあったのを思い出しました。
一炷坐り終える頃には雨は上がりました。

写真:裏山の様子です。写真左手のあじさいは去年定植していただいたばかりですので背丈が低く草に埋もれています。