この時期、当地方は雨降りの日々が続きます。特に今年は雨が多く、晴れ間が少ないように感じます。
朝課(朝の勤行)でお灯しを点ける時、マッチの湿気具合で天候の悪さがわかります。最近は灯明用のチャッカマンもありますが、私はマッチの方がしっくりいきます。年始の配りものもマッチですしね。月経にお伺いして、仏壇に光照寺のマッチが置いてあるとちょっとうれしいです。
話を元に戻して・・・。このところ、マッチの湿気具合がすごくて、なかなか火が点きません。特に今朝は10本擦ってようやく火が点くような状態でした。開山堂や地蔵堂のマッチが手ごわいです。
梅雨時と今頃が一年の中でいちばん湿気を感じます。
マッチも開封したては気持ち良いほどにすっと点くのですが、知らず知らずのうちに湿気を吸い込むのですね。茶菓子のせんべいもそうですね。
湿気たマッチから話をつなげるのはやや無理筋かもしれませんが・・・
正法眼蔵随聞記の中の一節を紹介します。
「古人いわく、霧の中を行けば、覚えざるに衣湿る。よき人に近づけば、覚えざるによき人となるなり。」
(「覚えざるに」というのは、知らないうちにということです。)
(写真は今年の年始物マッチ。毎年、色を変えています。さて来年は何色かな)