和尚のミニ法話

2017/08/25

若者の死を悼む

若い人の死去の報(告げ)が入ると実に悲しくなります。「泣き葬式」になりますし、お通夜説教で何といえばよいか考えるだけで切なくなります。せめてもの供養にと戒名はよくよく考えることにしています。ご遺族から安心していただけるような字を選び並びを考えます。
当寺の檀家さんではないのですが、昨日切ないニュースが流れました。長岡市の中学3年生の男子生徒が信濃川で遺体で発見されたのです。数日前から行方不明であったために公開捜査となり大掛かりな捜査が行われていたのです。事件性は薄いようです。何らかの要因で川に転落したようです。私は全く知らない生徒さんですが、娘がよく知っていてとても心配していたので、私も妻も気にかけていました。残念という思いと見つかってよかったという思いとが交錯しました。妻が朝課でお経を一巻あげてやってと言うので、そうだなと思い如常の朝課が終わった後、特に大悲咒をあげ、彼の名前を読み上げて供養させてもらいました。
聞くところによると彼の中学校は今日が2学期の始業式だとか。親御さんの嘆き悲しみは言うまでもなく、2学期のスタートを悲しい知らせで始めなければならない先生方はさぞ切なかろうと思います。校長先生は始業式で何とお話になるのでしょう。担任の先生はどんな顔でクラスメイトを迎えるのでしょう。
彼の死に際し、それぞれの方が追善の思いと行為を深めていっていただければと思います。そして「はかない命」に思いを巡らしていただければと思います。
南無釈迦牟尼仏 合掌。