和尚のミニ法話

2024/08/17

ゴーヤの馬

お盆が終わりました。忙しさが過ぎ去ったのでかなりホッとしています。
棚経でAさん宅に伺った時のことです。盆の精霊棚にゴーヤの馬がいました。通常はキュウリの馬とナスの牛なのですが、Aさん宅では青く細いゴーヤに爪楊枝を挿して馬の代わりにしてありました。オヤッと思いました。何か意図があるのかなと考えてみました。
ゴーヤの皮はブツブツが同じ向き流れています。馬というよりはイノシシ的な感じがします。そう言えばAさん宅は、ご主人が昨年亡くなられ今夏は新盆でした。イノシシは猪突猛進と言うくらいですから馬よりも速いイメージです。「早く帰ってきて」という奥様の願いなのだと合点しました。
読経が終わり奥様にこのことを話すと、「キュウリが無かっただけのことよ」とのこと。私の深読みし過ぎと早合点でした。
でも・・・・。一刻も早く亡き方に会いたいときはゴーヤの馬の方がいいかも知れませんね。(来年の盆参法要の法話はこの話にしようかな。)