和尚のミニ法話

2024/01/12

煙突掃除からパンタカへ

年末に私どもの住宅の薪ストーブの調子が悪くなり三が日明けまで使いませんでした。空気の吸い込みが悪く、明らかに不完全燃焼の症状でした。これは煙突の詰まりだろうと判断できたので、火災につながる前に使用を自重したのです。5日の日にストーブ屋さんから来てもらい、煙突掃除をしてもらいました。「こんなの初めて」とストーブ屋さんが言うほど大量のススが煙突から出てきました。煙突の先端にもスス溜りがあって、ここにも大量のススが。薪ストーブを購入したときからずっと、「乾いた薪を使いなさい。時に高温にしてススを燃やしなさい。そうすれば10年は煙突掃除不要です。」と言われていて、わかってはいたのですがケチ根性が働いて低温でトロトロと燃やしたり、待ちきれずに乾燥不十分の杉材ばかり使っていました。今回再び乾燥と高温について指導を受けた次第です。掃除完了後のストーブはすこぶる快調で、バーナーのようにゴーという音がするほどの燃え方で、そういえば最初はこうだったなと久しぶりの感覚が戻ってきました。

お釈迦様の弟子のパンタカ(周利槃特ともいう)という人は、愚鈍で自分の名さえ覚えられないほどでした。お釈迦様は一本のほうきを渡して「掃除をしながら『塵(ちり)を払い、垢(あか)を除かん』と唱えよと言いました。パンタカは毎日毎日ほうきを手にし唱えていました。何年も経ったとき、掃除すべきは自分の心に積もった塵と垢だと気づき、それを捨て去ることで悟りを開きました。
心の塵と垢とは、長年の間に作り上げてしまった『偏った見方や思い込み、執着する心』のことです。
煙突の詰まり汚れは外から見えません。心の塵と垢も外から見えません。汚れたままにしておくとストーブ同様、不完全燃焼の人生となるかもしれません。煙道火災を起こさぬうちに今すぐお手入れを。

写真:塵を払い垢を除いた薪ストーブ 快調です。